トイレの広さ
最近将来の介護を心配してトイレの幅を広くしたい
というお客さまが増えています。
トイレの広さは一般的に畳1帖分で設定しますが
幅を1.5倍タイプにしたい、と。
でもこの広さ、使いやすいとは限らないんですよね。
というのも、私は家を買ってから約13年経ちますが
その間に何度か「まともに歩けない」状況になりました。
股関節の筋を違えてしまった とか
ぎっくり腰をやってしまった とか
全身激しい筋肉痛になった とかの 外的要因のほかに
高熱でまともに歩けない とか
貧血がひどくてまともに歩けない といったこともありました。
そんな時、なにしろ困るのが「トイレ」なのですが
畳1帖分の幅、約90cmであれば、両手を壁につけて
なんとかバランスを取れるものです。
外的要因の時は座ることも大変ですが
立ち上がることも大変です。
そんな時は両手で両側の壁を押して「よいしょ」と立ち上がっていました。
これが約1.3mとなると、とてもそんなことはできません。
手すりを付ければいいのかもしれませんが、
片側のみで支えるためまっすぐ立ち上がるより苦痛です。
また、引き戸にしてしまうと、手すりを付ける場所がなくなるかもしれません。
また手すりはオプションのため、追加料金も発生してしまいます。
「車いすが通れる広さ」
を重要視する方、多いのですが、家の中で車いすの生活は
正直通常の住宅では難しすぎます。
現在車いすを使用している、という場合は、最初から介護用住宅をお勧めします。
そうでない場合、「たられば」で想定していると
健康で元気な数十年間、不便な生活になるかもしれませんよ。